『SIN CITY』(2005/米)
2005年 10月 26日
知人に誘われて観て来ました『シン・シティ』。ハードボイルド・アメコミをハードボイルド映画として映像化。最近ハードボイルド好きなguncoには向いている作品だったかも。
舞台はBASIN CITY、そこは様々な人や犯罪や嘘が横行する街。人は通称SIN CITY(罪の街)と呼ぶ。この街を舞台に3つの物語がオムニバス形式で進行していく。
EPISODE Iはマーヴ(ミッキー・ローク)とゴールディ(ジェイミー・キング)。マーヴの面白みはハードボイルドでは欠かせない要素のひとつであるコート。彼は殺す相手のコートが気に入ると、汚れる前に脱がし、それから撃つ。
EPISODE IIはドワイト(クライヴ・オーウェン)とゲイル(ロザリオ・ドーソン)。この話の中にはなんか浮いているシーンがあるな、と思って調べてみるとそこがギャラ1$監督タランティーノの監督部分だと判明し納得。
EPISODE IIIがハーディガン(ブルース・ウィリス)とナンシー(ジェシカ・アルバ)。最もレイモンド・チャンドラー的なキャラクターであるハーディガン。穢れた街に貫かれた1筋の光、というところか。相手のナンシーも穢れのない1輪の花として描かれている。
ひとつ不思議なのはプロローグとエピローグ部分に登場する"THE MAN"。こいつの存在意義がかなり不明。単純にシン・シティを象徴するようなチンピラか?
全体としてはまあまあ面白い、というのが正直なところ。その印象的な映像、原作通りという声も聞こえるがアメコミは読む気もない、やストレートな音楽など、SIN CITYという街の雰囲気はかなりいい。住みたくはないが。問題はハードボイルドという世界がかなり出尽くしてしまっているという点にあるようにも思われる。古いジャンルであるし、キャラも比較的典型的なものが多い。
あまりにも出演者を並べ立てているので、『オーシャンズ12』のような不安はあったものの、映画中にそれを感じさせるようなところがなかったのは好印象だった。
それぞれのEPISODEの時間軸をわざと入れ子にしてる意味が良く分からなかった。だからと言った効果は特に感じられなかった。ブルース・ウィリスを最後に持ってきたかったのか?と勘ぐりたくなる。
お勧め度としては70点くらいかな~。
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